医療法人豊徳会 丸田病院

不妊

お腹の中にあかちゃんが宿ることは本当に奇跡です。
お父さんとお母さんの体の中で起きるいくつもの奇跡の連続が妊娠・出産です。

たった一つでも壁があると難しいものとなってしまいます。
今や6組に1組のカップルが子どもをなかなか授かることができないと悩んでおり、
不妊は珍しいことではなくなってきています。
私たちは、お二人の「子ども」という夢を叶えるお手伝いができればと考えております。
不妊治療から出産まで、一緒に歩んでいきましょう。

不妊とは
不妊とは

そもそも「不妊」ってどういう状態?

子どもを望んで夫婦生活を営んでいるにもかかわらず1年以上妊娠しない状態を不妊といいます。それにはたくさんの要因が絡んでおり、女性の社会進出に伴う晩婚化、妊娠を考える年齢が男女ともに上がってきていること、男性不妊、ストレスなどさまざまです。加齢による卵子や精子の老化が原因で妊娠しづらくなることもわかっています。

妻が20代の不妊「若いからまだ大丈夫。」ではありません。若いから卵子も精子も質はいいはず。それなのに妊娠しないということは他に問題があるということです。子どもを希望するのであれば、夫婦そろって早めの検査をお勧めします。
妻が30代の不妊「若いからまだ大丈夫。」ではありません。若いから卵子も精子も質はいいはず。それなのに妊娠しないということは他に問題があるということです。子どもを希望するのであれば、夫婦そろって早めの検査をお勧めします。
妻が40代の不妊不妊の定義である「1年」という期間を待たずに検査をすることをお勧めします。

不妊の原因
不妊の原因

妊娠を妨げる原因は様々です。

一昔前、原因は女性にあると思われていましたが、最近では男性不妊という言葉も浸透し始めてきています。
実際に、男女別の原因の割合は半々です。(1996年 WHO世界保健機関より)

不妊原因

女性因子

女性の不妊原因としては「排卵障害」「卵管因子」「子宮因子」「頸管因子」「原因不明因子」があります。

排卵障害

排卵が正常に行われるためにはホルモンのバランスが整っていることが重要です。
排卵がうまく行われない原因として主に次のようなことが考えられます。

  • ①卵巣機能自体に問題がみられる場合
  • ②視床下部や下垂体に問題がみられる場合

月経不順の方は排卵障害の可能性も考えられますので、1度婦人科の受診をお勧めします。

卵管因子

卵管に狭くなっている部分や詰まっている部分があると、精子と卵子が出会えず不妊の原因となることがあります。卵管の通りを良くすることで妊娠が可能となる場合もありますので、お気軽にご相談ください。

子宮因子

子宮に筋腫があったり、子宮内膜にポリープができていると受精卵の着床の妨げとなり妊娠が成立しにくくなります。筋腫やポリープの大きさ、位置により妊娠率も変わりますので一度受診をして状態を確認する事をお勧めします。
当院では子宮鏡の検査も行っております。

頸管因子

頸管粘液量が少ない場合、精子が子宮内へうまく到達できず不妊の原因となることがあります。

原因不明因子

不妊症の検査を行っても原因が特定できない場合を「原因不明不妊」といいます。
不妊症の約15~30%が原因不明不妊です。
原因不明不妊は人工授精や体外受精の適応となります。

男性因子

男性の不妊原因としては「造精機能障害」「精路通過障害」「副性器機能障害」「性機能障害」があります。

造精障害

精巣でうまく精子をつくることができない状態を言います。
男性不妊の約80%が造精機能障害です。
造精機能障害には精液中に精子が少ない「乏精子症」と精液中に精子が見つからない「無精子症」があります。

精路通過障害

精子を送る管の一部が狭くなったり塞がったりしている状態です。
精子をつくることはできても、精子の通り道に問題があると乏精子症や無精子症となることがあります。

副性器機能障害

精嚢、前立腺などの精巣以外の性器に問題がある状態をいいます。
例えば副性器が炎症を起こすと精子の運動率が悪くなり受精が成立しにくくなります。

性機能障害

勃起不全、膣内射精障害、逆行性射精などにより夫婦生活がうまくいかないことを言います。性機能障害は精神的な問題の場合、機能的な問題の場合、それらが複雑に絡み合っている場合と原因は様々です。

例えば男性側に原因がある場合、タイミング療法や人工授精では妊娠は難しいでしょう。その場合、生殖補助医療(ART)をスタートした方がいいということになります。
どちらに、または両方に、どんな不妊原因があるかは検査をしてみないとわかりません。検査をしてもわからないこともあります。
卵子や精子が老化する事が明らかになった今、ご夫婦揃って検査をすることは結果的に治療にかかる時間と労力の短縮に繋がります。
不妊はどちらか一方の問題ではなく、ご夫婦が一緒に取り組み乗り越えていく問題です。不妊治療において、ご夫婦が寄り添うこと。これも治療の一環であるということを忘れないでほしいのです。

治療内容
治療内容

治療内容


治療内容

治療の流れ
治療の流れ

不妊とは

※採卵の前にお薬を使って卵巣刺激を行います。
※薬の投与量、投与期間、卵巣刺激法は患者さんにより異なります。
※カップルそれぞれ不妊の原因は違いますので、一般不妊治療から徐々にARTへステップアップする場合もあれば、いきなりARTを始める場合もあります。
 治療方法は患者様の数だけあります。

体外受精(IVF-ET)

卵子と精子をシャーレの中で受精させます。卵子と精子は自らの力で受精していきます。その後数日間培養し、胚盤胞まで育った胚(受精卵)を子宮に戻します。

顕微授精(ICSI-ET)

IVFで受精障害が疑われる場合、または精液検査で問題が見られた場合に行います。極細の針を使い、一つの成熟卵子に一つの精子を注入します。その後数日間培養し、胚盤胞まで育った胚を子宮に戻します。

凍結融解胚移植

一度凍結した胚を融解し、子宮に戻します 。
IVFまたはICSIにより得られた良好な受精卵が複数個ある場合、戻さなかったものを次周期からの胚移植のために凍結保存をします。
また、採卵後、数周期移植を見送り、ホルモン療法で子宮環境を整えた後 に胚移植をする場合も凍結保存します。
当院の2017年の全年齢における凍結融解胚移植の妊娠率は43%です。

精子凍結

人工授精または高度生殖医療を受ける当日にご主人様の予定が合わない場合は、前もって精子を凍結しておくことができます。

卵子凍結(医学的適応)

当院では未婚の方で悪性腫瘍を患われた方のための卵子凍結を行っております。
凍結はCryotopと呼ばれる先端がシート状になった細いものを使用します。
1本のCryotopに数個の卵子をのせて凍結します。凍結料金はこのCryotopの本数に応じた料金となります。
継続保管には1年ごとに更新手続きが必要です。

Conventional ICSI(従来の顕微授精)

顕微授精は卵子の中にひとつの精子をインジェクションピペットという先の尖った極細の針で注入します。
精子を入れる為に細胞膜を破膜する必要があるのですが、従来の顕微授精は細胞膜に陰圧をかけることで破膜させていました。陰圧をかけるということは細胞膜と細胞質を少し吸うということです。そして、吸った細胞質を精子と一緒に卵子の中に戻します。この細胞質を吸うという行為が卵子に負担になっているのではないかという議論がありました。

Piezo ICSI(ピエゾイクシー)

Piezo ICSIというのは Piezo(圧電素子)と、Piezoの力を最大限に発揮できる先の平らなインジェクションピペットを用いる顕微授精です。
破膜の際に細胞質を吸う必要がなく、Piezo1パルスで破膜できるため、卵子に非常にやさしい顕微授精です。当院では、顕微授精全件にこのPiezo ICSIを施行しています。実際に、Conventional ICSIとPiezo ICSIの受精率を比較すると、Piezoの方が有意に高いという報告が多数出ています。

タイムラプスインキュベーター

インキュベーター(培養器)は母体の体の中を再現しており、この中で受精した卵を培養していきます。
当院では平成26年からこのタイムラプスを用いたインキュベーターを導入しています。この培養器は、継時的に受精卵の写真をとってくれるため、観察の為に培養器から受精卵を取り出す必要がありません。
その結果、光への曝露、温度変化、pHの変化などによる受精卵へのストレスがなく、常に一定の培養環境で移植や凍結まで培養できます。
当院では、体外受精全件にこのタイムラプスを用いた培養を行なっております。

タイムラプスインキュベーター

卵子について
卵子について

卵子について

  • ・生まれた時から一生分の卵子(原子卵胞)を持っています。
  • ・卵子が新しく作られることはありません。
  • ・卵子は母体の年齢とともに減り、老化していきます。
  • ・毎日約30~40個の原子卵胞が減り続けています。
  • ・一生を通じて排卵する卵子数はわずか400~500個です。

精子について
精子について

精子は思春期以降、高齢になっても毎日新しくつくられています。毎日つくられてるからといって、年齢の影響を受けないわけではありません。実は精子も卵子と同じで、加齢とともに老化していくのです。


精子は生活習慣の影響を受けやすい!

精子の質を改善するにはどのようなことに気を付けるとよいのでしょうか?


①タバコを吸わない タバコは精液所見の全てに悪影響を及ぼします。
②飲酒はほどほどに 過度の飲酒は精液量や性状形態率に影響を及ぼします。
③ストレスをためない 精子の数に影響します。
④精巣を締め付けない 締め付けることで精巣に熱がこもりやすくなります。
⑤精巣を温めすぎない 精子は熱に弱い為、精巣を温めすぎることはあまり良いことではありません。
⑥禁欲しすぎない 射精せずに精子を溜めてしまうと新しい精子がつくりにくくなります。

精液について

精液は99%の精漿と1%精子から成ります。射精ができて精液があるからといって、そこに精子が含まれているとは限りません。精液に精子が含まれているかは顕微鏡でしか確認ができません。

赤ちゃんの性別を決めるのは精子!

男性はXY、女性はXXという性染色体を持っています。
男性のXと女性のXが遺伝すれば赤ちゃんは女の子、男性のYと女性のXが遺伝すれば赤ちゃんは男の子となります。つまり、赤ちゃんの性別を決めるのは精子なのです

受精について

精子は膣内に射精されたのち卵子に出会うまで、子宮頸管、子宮腔、卵管、卵管膨大部と長い旅をします。
1度の射精の中に含まれる精子の数は2~3億と言われています。しかし、最終的に卵子にたどり着くことのできる精子の数はわずか数百程度です。さらに受精できるのは1つだけです。それだけ、精子にとって女性の体の中は過酷なのです。
最初の難関である膣は、普段は酸性に保たれていて病原菌などから女性を守る働きをしています。これが排卵時期になると少しアルカリ性に傾き、アルカリ性の精子を迎え入れる準備をしています。
ここをクリアできなければ精子は次の難関、子宮頸管にたどり着くことはできません。無事膣内を生き延び、子宮頸管を経て子宮腔にたどり着くことのできる精子は、射精されたうちのわずか1%です。

助成金
助成金

不妊治療にかかる費用は投薬も含め全て自費です。当院は、特定不妊治療費助成事業指定医療機関です。お住まいの県から助成金の給付を受けることが可能です。また、県の助成とは別に独自に助成を行っている市町村もあります。地域により、助成対象者、支給要件、対象となる治療、助成(限度)額・回数・期間、申請期間等、助成金を受けられる条件が異なりますので、詳しくはお住まいの地域の保健所にお問い合わせください。また、人工授精も助成対象としている地域もあります。人工授精に関しましては市町村役場にお問い合わせください。

※体外受精の助成金制度を設けている地域で申請を出す場合、県からの助成金給付決定通知書が必要となるところもあります。

宮崎県の助成金

鹿児島県の助成金

依頼書関連
依頼書関連

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